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2020.4.12

北欧の人々が心待ちにする一大イベント「イースター」

2020年のイースターは4月12日(日)。スウェーデン語で「Pask」(ポスク)と呼ばれるこの行事は、冬の長い北欧の人々にとって待ちに待った楽しいイベント。街じゅうがお祝いムードに包まれます。

北欧のイースターは、春の訪れを告げるお祭り

キリストの復活を祝う「イースター」は、本来は宗教的な行事。でもスウェーデンをはじめとする北欧では、春の訪れを盛大に祝うというお祭り的な意味合いも強いのです。
長く厳しい冬が終わり、雪が溶け、春のあたたかな日差しが戻ってきたうれしさといったら!
春いちばんのこのイベントを北欧の人々が楽しみにしているのも、無理はありませんよね。
クリスマス休暇と同様に「イースター休暇」というのもあって、イースターの前の1週間は学校がお休みになるんですよ
 
 

北欧イースターはハロウィンに匹敵する盛り上がり!

イースターの代表的なモチーフは、ゆで卵の殻にカラフルな色を塗った“イースターエッグ”をはじめ、多産の象徴“うさぎ”、また復活の象徴として、卵から産まれる“ひよこ”なども有名ですね。
さらにスウェーデンでは、白樺の枝に鳥の羽根をつけた「ポスクリース」というものを、店先や家の中に飾るのが特徴です。赤や黄色のカラフルな羽根が、春の光の中でひらひらと揺れる姿は美しいものです。

それから、イースターの北欧らしいモチーフといえば「魔女」。これは17世紀に起こった魔女狩りの風習が起源のようですが、子供たちはその魔女に仮装して家々を練り歩き、グミやチョコレートなどのお菓子をもらいます。
ほっぺにそばかすを描いて三つ編みをした小さな魔女は、“長くつ下のピッピ”のようで、とってもキュート! 
家々を練り歩くのはハロウィンともよく似ていますよね。逆にこのイースターがあるから、10月のハロウィンは北欧ではあまりメジャーではないようです。

家庭では、卵型のケースにお菓子を詰めたものを家の中のいろいろな場所に隠して、子供たちが探すというゲームを親子そろって楽しみます
 
 

イースター前に食べる「セムラ」も北欧に春を告げるお菓子


 

昔は、イースターの46日前から信者たちは断食を行っていましたが、断食に入る前に栄養のあるものをたくさん食べておく習慣がありました。
そのときによく食べられていたお菓子が、甘くて高脂肪で栄養価の高い「Semla」(セムラ)。
今でもイースター前という期間限定で食べられていて、スウェーデン人の大好きなお菓子のひとつです。
「セムラ」は、カルダモンというスパイスが練りこまれた丸くて甘いパンを横半分に切り、中にアーモンドペーストと生クリームをたっぷり詰めたもの。粉糖がかかっていることが多いですね。
断食前に栄養をつけるのが目的でしたから、1つでもかなりの高カロリー。断食の習慣がなくなった今でも、そこはなぜか変わりません(笑)
でも店ごとに少しずつ形や味も違うので、食べ比べをするのも楽しいんですよ。

パティスリーのショーウィンドウに並び始める「セムラ」と、カラフルな羽根のデコレーション、そして人々のウキウキした笑顔…。北欧の春の風物詩です。