• [ 家具・雑貨 ]

2020.2.10

北欧のヴィンテージ食器⑴ 〜アラビア社『エミリア』シリーズのカップ&プレート

北欧雑貨を代表するアラビア社のヴィンテージ食器は、日本人にも好きな方がたくさんいらっしゃることでしょう。今回は、私の宝物にしているセットと、それにまつわるお話です。

機能とデザインをフィットさせた、北欧らしいカップ&プレート

こちらのヴィンテージのカップ&プレートは、『エミリア』シリーズといって日本人のファンも多く、かなりの高値で販売されていたりしますね。
私はスウェーデン旅行の途中で、蚤の市に立ち寄った際に見つけました。
 

ほどよいサイズのカップと、お菓子を添える台形のプレート。
ちょっとした休憩にぴったりのセットは、まさに「FIKA(フィーカ)」用。
機能性とデザインを重視する、いかにも北欧らしいデザインです。
今でこそよく見かける形かもしれませんが、これが1960年代に販売されていた(後述)のですから、デザイン性の高さにつくづく感心してしまいます。
 

描かれているのは、庭のある暮らしを楽しむ人々の様子。果実の収穫をしたり、テーブルを出してティータイムを楽しんだり。身につけているファッションもおしゃれ!
当時の暮らしぶりを彷彿させるようですね。
 

『エミリア』との最初の出会いは父親愛用の○○

実は私と『エミリア』シリーズとの出会いは、幼少の頃にまでさかのぼります。
このカップ&プレートを手に入れる前に、ネットショップを通じて『エミリア』のスクエアプレートを購入しました。
目に入った瞬間、すごく懐かしさを感じてしまったんです。
あれ、この懐かしさはどこから来るんだろう・・・とおぼろげな記憶をたぐりよせていたら、
私が小さいころ、父親が灰皿にしていたことを思い出しました!
 

タバコの灰でせっかくの柄は隠れていたのですが(ひどい)、
子供ながらに「かわいいお皿を使ってるなぁ」と思ったのでした。
アンティーク好きで、海外旅行にもよく出かけていた父なので、
もしかしたら若い頃に、北欧の蚤の市で手に入れたのかもしれません。
 

北欧の暮らしを象徴する『エミリア』の食器

この『エミリア』シリーズは、1959年にアラビア社でデザインされ、1966年まで生産されていたそうです。
食器のフォルムデザインはカイ・フランクが手がけ、アラビア社の装飾デザイナーだったライヤ・ウオシッキネンという女性が絵柄を担当しました。
アラビア社の近隣に彼女が借りていた市民農園が、モチーフになっているのだとか。
 

スウェーデンのアートを語る上で欠かせない人にカール・ラーションと、その妻カーリン・ラーションがいますが、
彼らが絵の題材にした多くも、幸福な日常生活のひとコマ。
素朴であたたかな北欧の暮らしぶりがアートに昇華され、人々を魅了する。
このエミリアシリーズにも通じるものがあるなぁとしみじみ思います。
 

メーカー名ARABIA アラビア
商品名:ARABIA Emilia
サイズ(cm)カップ: Φ8.8 x D11 x h6 ・プレート: W14.5 x D22.5 x H2.5製造
年代:1960年代 
デザイン:Raija Uosikkinen / ライヤ・ウオシッキネン

https://s.lmes.jp/landing-qr/1660773556-LGNvJxz3?uLand=ouwrlV